今年2013年度の銅駝美術工芸高校に合格した生徒の鉛筆デッサンおよびイメージ表現の作品例です。
鉛筆デッサンが、来年度(2014年)の試験から変更されました。
これまでは人工物の二点モチーフが課題でしたが、次回からは人工物と自然物の組み合わせになります。
受験生に求められる基本的なデッサンの力は、「まるいかたち◯」と「しかくいかたち□」の正確な表現です。この点から、新しく導入される自然物は「まるいかたち」を基本とした、比較的はっきりとしたかたちの青果が中心になるでしょう。(りんご、みかん、パプリカ、レモンなど)
構図・かたち・明暗の3つを大切に描くという基礎をしっかりと培うこと、その上で材質感や存在感、空間の表現へと展開していくことがポイントです。
言葉のキーワードと実際のモチーフ(一点)の組み合わせから、自由に発想をふくらませて色彩ゆたかに表現するのが、イメージ表現です。
例)・クラッカーと夢 (実際のモチーフ:クラッカー)
・スポンジタワシと未来 (実際のモチーフ:スポンジタワシ) など
これまでは90分/B4サイズという規定でしたが、来年度(2014年)からは2時間/八ツ切りサイズへと規定が変更されました。
受験生が培いたいイメージ表現のちからのポイントは、発想と表現力です。
斬新な発想やユニークな発想は、日々の生活の中で目にし耳にし触れるものへの好奇心と観察から育まれます。ありふれたものをよくよく観察したり味わったりしていることが、ゆたかな表現力となって実を結んでいきます。もちろん、鉛筆デッサンで培った、かたちや明暗の表現がそれを支えてくれることも大切です。
色の三要素(色相・明度・彩度)にもとづいた、色数や色彩のもたらすコントラストの効果などを、ゆたかに使いこなせる色彩表現力とイメージを人に伝えうる画面全体の構成力がポイントです。